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2026.0622 月

  • 3 日前
  • 読了時間: 3分

浮き上がってきた気持ちを

ただ受け取ることができた。


父の日。

施設にいる

お父さんに会いに行った。

父とのいろいろは

2月のメモに置いてあるので

よかったら

そちらを読んでみてほしい。


パーキンソン病からくる

レミー小体型認知症の症状が

父には見受けられる。


その日も

普通に会話しているなかで、

猫が餌をもらいにきたり、

ホールの片隅に

誰かいる気がしたり、

勤務していた工場の機械が

作動しているかどうか

気になったりしていて、

ぼくがわかることと

ぼくがわからないことが

気まぐれにまざっている。


それが、どうということでもなく、

それが、今の父である。

工場の機械のこと

ハッキリ気になってしまうくらい

ガッチリ仕事をした

過去が存在しているからだ。

気になったかと思えば、

リクエストした焼肉弁当を

おいしそうに食べている。

ごはんをこぼしたり、

焼肉を噛み切るのに

時間がかかって

ぶらんぶらんさせていたり、

あんなに

食事の作法に厳しかった人が、

食べるのクソへたくそなのも、

それが、今の父である。


ぼくは

じっと父の顔を見ている。

なんだか可笑しみとともに、

あたたかい温度が

カラダにめぐってくる。

きっと父がそうだったように。


息子が小さいとき

こんなふうに見つめていたっけ。

そういえば

息子も

ぼくの顔をじっと見る人だった。


ああ、

もっと甘えたかったな。


ふと浮き上がってきた気持ちを

受け止めることができた。


驚くことなく、

後悔することなく、

責めることもなく。

ああ、

もっともっと

お父さんに甘えたかったと

思った気持ちを

ただ、汲みとった。


涙がもれそうになったので

ティッシュを取りに

いったん席を外した。

父の鼻水がたれていたので。


席を外しているあいだ

父は奥さんに

こんなこと言ったらしい。


みのるをたのむね。

俺はもう長くないから、

みのるをたのむね。よろしく。


最近、

父の食欲がなくなり

体重が下がっていて

会いに行く回数が増えていた。

忙しいのにわるいなと

父は気にかける。

今もぼくのことを

心配してくれている。


ぼくは、

お父さんに

会いたくて

来ているんだよと答えた。


その夜、

息子からLINEが届いた。

「ちちのひおめでとう」

めでたいかどうか

さておいて、

うれしはずかしかった。


父は見せてくれている。

息子は教えてくれている。


ぼくは

示していけたらいいなあ。


今日もごきげんでありましょう。







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