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2026.0406 月

4月6日
読了時間: 3分

父がいて、息子がいて

そのあいだに、ぼくがいる。

受け継いだもの、

受け止めたもの、

彩り豊かに、生命だ。


またまた、

父の検査があり

病院に同行した。

息子を見送った翌々日のこと。


診察までの

長い長い待ち時間。

父と会話をした。

もう覚えてないくらい

とりとめもない会話だ。


父は、

パーキンソン病を発症していて

レビー小体型認知症が

見受けられている。

施設の勧めで

認知症の検査を

病院で受けることになった。


歩くことはできるけど

基本は、車椅子で移動。

待ち合いのロビーで

退屈になっていたころ

父の足が小刻みにゆれてるから

お父さん、

貧乏ゆすりしちゃって

なんて言って

膝をさすってあげた。


貧乏ゆすりではなく

パーキンソン病の症状だと

同行していた妹に

かるくたしなめられたけれど

父は笑っていた。


診察室に入ると

父は名前を聞かれて答えた。

声が小さかったのか

医者に聞き返されてしまうも、

その医者もじじいだった。


ぼくに

父の声は聞き取れた。

妹が補足すると

邪魔をするなと注意をされた。

その口調は強く

ぼくらはとまどった。


認知症の検査が

もうはじまっていたようだ。

だったら

入室の際に伝えてほしい。


そのルール聞いてないよ。

思わず口にしてしまった。

医者は、無視だった。

ぼくは、深呼吸をして

存在を消すことにした。


質問の仕方や

回答の対応に

いちいち高圧的な態度を感じる。


簡単な質問に

答えられない父の背中を見ている。

なんともいえない気持ちが

しょぼんと湧いてくる。


そりゃそうだ。

ただ、受け止めよう、そうしよう。


父は、萎縮していた。

気の小さい男だ。繊細なんだ。

そして、

おじさんが嫌いなんだ。

高圧的な男性を嫌悪する。

そうそう。

ぜんぶ、ぼくと同じだ。


ただ、

その理由を整理した。

父への怒りをわかって

手放すことができた。

それは

父と違うところだと思う。


診察室を出て、

あいつの態度わるくない?

と切り出した。

父は

オレは嫌だったなあと言った。


お父さん

がんばったよ。

よくやったよ。

もっと優しく聞いてほしいよね。

父の嫌を、ねぎらった。


そう言ってるうちに

ちょっと腹が立ってきて

あんな医者になんか

ちゃんと答えなくていいよ。

適当に言っておけばいいんだ。

と父に伝えた。


すぐに妹が

ダメだよ。検査だからと。

かるく、たしなめられた。

父は、笑っていた。


もうすぐ

桜が咲きそうだよ。

あたたかくなったら

みんなで見に行こう。

父と約束をした。


たくさん

あちこち

連れてってくれた。

ふきのとう

つくし

雪解け水の

春の景色

今も覚えている。


翌日、妹からLINEがきた。

父がポツリと

一日一日を

大切に生きよう。

と言ったと知らせてくれた。


お父さん!

言葉の重みありすぎー。


家族の時間は

絶え間なく流れています。

今日もごきげんでありましょう。

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