2025.1105 水
- minoru HASHIMOTO
- 11月5日
- 読了時間: 3分
昨日、ここで書いた
牛乳パックのはなしには
ちょっとだけ続きがあった。
牛乳パックを切り開きながら
あたたかい想いと涙が
込み上げてきたそのあと
息子からLINEが届いた。
彼はその日
大学の二次試験で東京だった。
面接を終えた報告で
こう書いていた。
「言いたいことを
言えたから良いと思う」
結果はまだわからないけど
手応えを感じているのだろう。
それは本当によかった。
昨年、二次試験の面接で
思うように話せず
言葉がつまってしまって
落ちてしまった経験をしている。
彼は言葉にするのが
あまり得意ではなかった。
だからこそ
絵をやっているのかもしれない。
悔しくて
悔しくて
涙が止まらない
彼の姿を覚えている。
絵のライバル不在で進んできた
彼の初めての挫折は
自分の壁だった。
泣きじゃくる彼を見て
それくらい
本気で向き合っているものがある
ことがうらやましくも思った。
そして、
心のすみっこで
あのチクチクを感じた。
言葉をふさいでしまったのは
ぼくのせいだ。
心の中で深く深くあやまった。
ただ、あのとき
自分にできたこととして
彼の悲しみを邪魔しなかった。
それだけできたことを
本当によかったと思っている。
とことん
泣いていい。
お父さんは
君を誇りに思っている。
その努力はずっと見ていて
誰よりもわかっている。
励ましではなく
本当の想いを伝えた。
むかしなら
泣くな。前を向けと
寄り添いのない言葉を
正義として放っただろう。
悲しみを見てられず
自分の罪を感じて
怒りになっていたかもしれない。
彼の悲しみは
彼のものだ。
真剣な想いがあり
成し遂げられなかったという
真摯な涙がある。
それは誰にも邪魔できない
神聖な領域だと思う。
そっとくみとる。
そばにいて寄り添う。
それができただけで
それだけをできただけで
本当によかった。
そして彼は言った。
何も話せなかったのではなく
伝えたい想いがたくさんあって
話せなかったんだ。
一緒に寄り添っていた
彼女がその想いを出した。
ただ、泣いた。
彼は言葉が苦手なんかではない。
彼は自分の言葉を持っている。
ただ、出し方が
つかめていないだけだった。
言葉にできないくらいの
大切な想いがたくさんあった。
それだけのことで
そこに、純粋さを感じる。
今年提出した
ポートフォリオの説明文は
詩のようだった。
絵の解説ではない。
自分の言葉を
自分のリズムで綴っていた。
絵の世界観をふくらませるような
言葉と対になって
ひとつの作品に
なっているようだった。
彼の挑戦は
まだ結果が出ていないけれど
この1年間は
必要不可欠な時間で
彼そのものの
大切な制作期間だったと思う。
親の役割も
子どもとの関係も
成長とともに変化していく。
ゆっくりと
距離をとるように離れていく。
それをあたたかく
受け取る時がきている。
それを
させてもらっている。
そして
わたしの人生を
わたしが行きたいところに
連れて行ってあげるときが
もうきているのだと感じる。
紅葉が深い。
色づいた
遠くの山をじっと見ている。
今日もごきげんでありましょう。
