2026.0121 水
- minoru HASHIMOTO
- 3 日前
- 読了時間: 2分
動きます──。
それは、
バスの運転手さんの
アナウンスでした。
きりりとして
ていねいに芯のある響き。
宣言が届いた瞬間でした。
ぼくの今が同調したように
その言葉に反応したんです。
ただの
運行中のアナウンスなのはわかる。
バス停で人が降りて
再び動くときのかけ声だ。
でもなんだろう
響いたんだよね。
ぼくの心の
どこかにあるスイッチにふれて
ぼくのなかの全自分が
ウォーっと両手を挙げて
立ち上がる世界を感じた。
無音なくらい静かに。
そして
当たり前なんだけど
実際にバスが動き出すもんだから
この先の壮大な世界の
一歩が動いたような
エモーショナルな
躍動を感じたんです。
立ち上がるような
込み上げるような。
ただ、バスに乗ってるだけなのに。
どうかしている人の
はなしだと思っくれてもいい。
数秒の出来事だったんだけど
ぼくはその瞬間を
待っていたかのように
自分からキャッチした。
どれほど待ったのだろう。
3年、5年、
いや、もっともっと
生まれる前から
ずっと待っていたかのよう。
誇らしいような
くすぐったいような気持ちで
バスを降りても
ちっとも寒くなかったんだ。
あたためよう。
めいっぱい。
自分で自分をあたためよう。
今日もごきげんでありましょう。
