2025.1016 木
- minoru HASHIMOTO
- 10月16日
- 読了時間: 2分
スーツを買った日
さくっと衣替えをした。
くるぶしの出る靴下をしまい
くるぶしの隠れる靴下を出し
半袖や短パンをしまい
長袖やヒートテックを出す。
そして、同じ日に
新しく買ったパンツを
所定の引き出しにおさめた。
秋を迎え
冬の支度を始めている。
ああ、気持ちがいい。
夏ものをしまうとき
厳かな心もちで取り組んでいる。
なので、
そのような
顔つきをしていると思う。
なにかしらの大切な儀式のように
ハンガーから外して
たたんでしまうまでの
一連の作業を
書家や茶道の
家元かなんかのつもりでのぞむ。
今年の役目を終えた夏ものに
感謝とねぎらいの気持ちを込める。
それは
本当に心から湧いてくる気持ちで
ちょっと、
そういうごっこをしている。
見えない顎ひげをたくわえ
見えない作務衣を着ている。
厳かに務め
静寂であるように
平熱な作業を進めるその
内心のごっこも
あくまでも真面目に行う。
そのうえで、
壮大であるイメージを膨らませる。
その様子を
俯瞰で見てみる想像をすると
滑稽さもまじった
可笑しみがわいてくる。
ふつうの部屋のすみっこで
おじさんが
いそいそと
服をしまって出しているだけだ。
その想像カメラは
部屋の中の頭上から
どんどんどんどん引いて
最後は宇宙にまでいく。
そしてまた
ゆっくりと部屋に戻るころ
すべての作業が終わる。
衣替え儀式ごっこと、宇宙。
季節が変わるミクロとマクロだ。
実に壮大。
かつ、馬鹿げている。
誰にも知られず
こういうことを
こっそりとやっている。
想像は無限だ。
だからって
たいそうなことではなく
おもしろいと思うことに使う。
ただそれだけだ。
遊ぼう。
今日もごきげんでありましょう。
